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2009年7月 7日

皮膚科・美容皮膚科医 角田美英先生

 
第三回は、かくた皮膚科クリニック 角田美英先生にお話を伺いました。
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【 CONTENTS】   目次

1.はじめに ・ 今の治療ならニキビ跡は残らないimage00.png
2.まずニキビが出来る原因を知ろう
3.昔もみんな悩んでた
4.ビタミンC誘導体の登場!
5.ケミカルピーリング登場!
6.保険薬ディフェリンゲル登場 ~ニキビ治療の救世主?~
 
1.ディフェリンゲルがあまり処方されていない理由
2.ディフェリンゲルを使った治療の流れ
3.随伴症状(副作用)について
4.具体的な使い方
5.効果について
6.処方してもらうには? ニキビ治療薬の今後について
 
 
メイクアップアーティスト 伊藤悦子先生×角田先生 特別対談
 
1.育毛治療について
2.女性の脱毛症について
3.育毛メソセラピーとハーグ療法
 
1.お父様の突然死
2.美容皮膚科と一般皮膚科の違い  ~自由診療とは?~
3.美容医療はお金儲けか
.アンチエイジング治療についての角田先生の考え方
5.「断る勇気」とは? ~美容医療に携わる医師に大切なこと~
6.アンチエイジングについての考え方
 

 

  (対談はこちらからスタートします)
 
 
かくた皮膚科クリニック院長   角田美英(みえ)先生
皮膚科専門医
 
プロフィール

1988年 東京医科歯科大学医学部卒業

1992年 順天堂大学皮膚科学教室入局

1998年 社団法人 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医

2005年 都内美容皮膚科クリニック勤務

2009年      かくた皮膚科クリニック開院
 
日本皮膚科学会正会員、日本美容皮膚科学会、日本臨床皮膚科学会、日本臨床抗加齢学会
専門分野:水疱症・脱毛症・真菌症・美容皮膚科全般

2007年より株式会社アデランス顧問医に就任。

雑誌「週間女性」、「MISS」、「妊すぐ」、「AERA」ほか
メディア出演:テレビ東京「主治医が見つかる診療所」
 
 かくた皮膚科クリニック(皮膚科・美容皮膚科)

東京都世田谷区成城6-4-15モアイ成城ビル3階 TEL:03-5429-2255

かくた皮膚科クリニックホームページ  http://www.kakuta-hifuka.com/
かくた皮膚科クリニック監修 「ディフェリンゲルによるニキビ治療ガイド」

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美容皮膚科医に聞く ニキビについて①「はじめに」icon_arrow03_0705.gif
 
 
メイクアップ 伊藤悦子先生  
solstar」主宰。外資系化粧品ブランドにてメイクアップアーティストに就任。メイクショー、セミナー、美容部員への技術指導を行う。女性誌をはじめ、広告、ショー、舞台などで、モデル、タレントアーティストなどのヘアメイクを幅広く手がける。その一方、一般向けのメイクレッスン、企業向けセミナー、美容学校講師なども務めている。

 

ニキビ治療について(1) ~今の治療ならニキビ跡は残らない~

はじめに
 
高見:今回は成城学園でご開業されているかくた皮膚科クリニックの角田美英先生です。
   よろしくお願いします。

角田:角田です。よろしくお願いいたします。
 

高見:早速ですが、成城学園駅で開業された理由は何かあるんで
        すか?

角田:地元というのが一番の理由ですね。やはり子供の頃から
       このあたりは慣れ親しんだ場所ですし・・・。
 
高見:一般皮膚科と美容皮膚科の両方を診察されているということでしたが、どのような患者さんが多いので
  しょうか?

角田:いわゆる普通の皮膚科の診察、湿疹とかアレルギーとかから、シワやシミの治療やレーザー脱毛まで、
   幅広くいらしていただいていますね。

高見:なるほど、美容系の皮膚科診療で特にこれがご専門というのは?

角田:育毛治療ですね。大学病院時代に育毛外来の診察をしていました。でも育毛専門というのではなくて、
   皮膚科なら一般、美容に関わらず、どんなことでも対応できるつもりです。
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高見:先生はアデランスの顧問医も勤めていらっしゃる
        ということで育毛専門なのかと思ったんですが、そういうわけ
       でもないんですね。

角田:はい。卒業して20年、勤務医として大学病院や一般開業医
       や美容皮膚科で働いてきましたので。
    皮膚科クリニックとしていろいろな治療にあたりたいので、
       育毛専門のクリニックにはしたくなかったんですね。
   ですから、必要以上にアピールもしていませんし・・・。

今の治療ならニキビ跡は残らない  ~25年前のニキビ跡について~

高見:なるほど。
   それでは、読者の方が20代30代の女性ということで、ニキビについて伺いたいと思っているんですけど、
   よろしいですか?

角田:はい。結構ですよ。
    成城学園は、場所柄、ニキビの患者さんが多いんですよ。④image17.jpg

高見:ああっ、そうですよね。学校がありますものね。
         ニキビについては、どういうお話を伺えば良いのか、ずっと考
   えていました。
   というのも、特にニキビって情報が氾濫していて、ネットで検
   索すればだいたいの情報が手に入るじゃないですか。
   だから、ニキビの原因や治療法について、他にはない切り口
    で伺いたいと思っています。

角田:そうですね。ネット上の情報が全部正しい訳ではないですけど、発信元がしっかりしていれば、
    信頼できますしね。 
    それで具体的には何を?

高見:お気付きと思うんですが、私、鼻の頭にニキビ跡があるんですね。
   それも毛穴がしっかり目立つような感じで・・・。
   化粧品会社をやっているだけにきれいだったらよかったんですけどね。

角田:そうですね。でも跡になったのは最近ではないんでしょうから仕方ないですよね。

高見:はい。15歳くらいの頃だったと思うので・・・・。
   これでもだいぶよくなったんですけど、昔は気にしていましたね。
   それで今回の企画は、なぜ私にニキビ跡が残ったのかということから考えてみたんで
す。
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角田:なるほど。なんかすごそうな企画ですね。 

高見:もちろん私自身の体質や不注意もあったんだと思うんです。
   でも、もし今のニキビ治療ならば、ニキビ跡は残らなかったと
   思うんです。
   つまり、当時の医療の問題というか皮膚科医の意識にも原因
   があったんじゃないかと・・・。
 

角田:そうですね。当時はニキビを積極的に治そうとする医者なんて、ほとんどいなかったですからね。

高見:そうなんです。だから、「わずか20年ほどの間にこれだけ治せるようになったんだよ」ということを、
   ニキビ治療の進歩と照らし合わせながらお話いただければと思います。
   そして最後に去年、認可された画期的なニキビ治療薬のお話につなげていただきたいと思います。

角田:なるほど、わかりました。なかなかいいですね。
   医療問題について高見先生と論じ合うのかと思いました。(笑)

高見:いえいえ。(笑) 今回のニキビ治療の進歩のお話を通じて、ニキビ跡を残さないためにもニキビを
   初期段階で治すことの大切さが、より伝わるんじゃないかなと思うんです。
 
 
 
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ニキビ治療について(2) ~まずニキビが出来る理由を知ろう~

ニキビが出来る理由について

角田:そうですね。了解ですよ。何からお話しますか?

高見:やはり大前提としてニキビがどんな病気なのかが分からないとお話が進みませんので、ニキビについて
   簡単にご説明いただけますか。

角田:はい。ニキビは一言でいうと毛穴に皮脂が詰まって、それが酸化して炎症を起こす病気ですね。 

高見:明快ですね。毛穴に皮脂が詰まる理由は?
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角田:何らかの原因でホルモンバランスが崩れて、角質が肥厚し 
        て毛穴が閉じてしまうんです。 
   たとえば、寝不足、過労などの不摂生やストレスとかも原因
        になりますし、思春期独特のホルモンバランスの崩れや大人
        の女性なら生理が原因だったり。 

高見:なるほど。それから?

角田:それで毛穴が閉じて皮脂が詰まると、皮脂を好むアクネ菌が毛穴に大量に繁殖します。
   さらにアクネ菌が出すポルフィリンという物質に紫外線が当たることで活性酸素が発生します。
   その活性酸素が組織を傷害していくんですね。そうすると炎症によってますます角質が肥厚して、
   さらに毛穴が閉じて皮脂が詰まって・・・という風に悪化してしまうんですね。image12.jpg

高見:なるほど、どんどん悪循環を起こしていってひどくなって
   いってしまうんですね。

角田:そう、今度はその炎症が周囲の毛穴に波及して、
   ニキビが広がっていってしまうんです。

高見:分かりました。
   ホルモンの影響などで毛穴が閉じて皮脂がたまる、それがアクネ菌をはじめとした様々な原因によって
   炎症を起こす、さらに悪循環を起こしながら、その炎症がどんどん広がっていくと・・・。

角田:そう。さらに炎症による組織への傷害が強いと皮膚の構造が壊れて、にきび跡になってしまうんです。
 
 
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ニキビについて① 「今の治療ならニキビ跡は残らない」 に戻る

 

ニキビ治療について(3) ~昔もみんな悩んでた~

昔もみんな悩んでた ~15年前のニキビ治療~

高見:よく分かりました。
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   それで本題に入りますが、皮膚科医療の中でニキビを治療し
        てきた歴史があるわけですけど、当初はどのような治療が
        なされてきたんですか?

角田:まずは15年前、1995年くらいまでは「ニキビは感染症だ」と
        いうことだけが取り上げられていました。
 
高見:というと?

角田:さきほどの説明を難しく言うと、ニキビは角化異常、内分泌異常、細菌感染といったことが複雑に
        絡み合っている病態なんです。
   でも、当時はアクネ菌の感染症対策くらいしかなされていなかったんです。

高見:つまり、角質の異常、ホルモンの異常、アクネ菌感染のうち、たった一つしか対応されていなかった?

角田:“主に”ということですけどね。
   抗菌剤の投与がメインで、他には角質をやわらかくするイオウカンフルローションを処方するくらいでした。
 
高見:治療の選択肢が少なかったということですね。
   当然保険診療しかなかったんですよね。

角田:そう、でもそれだけじゃなくて、医者やニキビに対する考え方も今とは全然違っていました。
   皮膚科医が『ニキビはいずれ治るものだから気にしなくっていいよ』って、親御さんや患者さんに説明して
   いた時代だったんです。
   高見先生もご自身のご経験から良くお分かりだと思うんですけど・・・。
 
高見:はい、よく分かります。⑤image16.jpg
    確かに当時はニキビを治療対象として考えられていなかった
        ように感じますね。「特に男ならそんなの気にするな」的な
   感じだったと思います。
   でも一番気にする年頃じゃないですか、男でも女でも。
   そこで医者に気にするなと言われてしまったら、患者は何も
   言えませんよね。
   実際、気にしているから病院に来ているわけですし。
   今の年齢ならば、「まぁ医者が言うなら仕方ないや」と納得し
   ますけど・・・。

角田:その点は皮膚科医にも責任があると思うんですよ。
   『自然に治るから治療しなくていいよ』とか『皆がなるものだから、治療の必要はないよ』って言っていた
   わけですからね。

高見:でも選択肢がない、つまり治せないんだから、医者もそう言うしかなかった?

角田:当時は、保険で出せる薬を処方する以外に他の治療法もありませんでしたからね。

高見:でも一応、治療法というか、処方薬はあったと思うんですけど、他にはどんな薬がありましたか?
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角田:ビタミンC,B2,B6で皮脂の分泌を調整したり、漢方薬など
        ですね。これらの薬は他の治療と組み合わせて、今も処方し
   ています。
  
高見:これらでどれくらい治ったんですか?

角田:はっきり言って、これだけではあまり効果的ではなかったです。

高見:ニキビ跡についてはどのように考えられていたんでしょう
か。

角田:にきび跡に対しては全く手が出されていなかったと思います。
   それこそ仕方がないくらいにしか考えられていなかったと思います。
   だから患者さんは一人悩んでいた時代だったと思いますよ。
  
  
 
ニキビについて③ 「ビタミンC誘導体登場」に進む
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ニキビについて② 「今の治療ならニキビ跡は残らない」 に戻る
 
 
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ニキビ治療について(4) ~ビタミンC誘導体登場!!~

ビタミンC誘導体の登場

高見:なるほど。でも、その後、ビタミンC誘導体の登場でいろいろと変ってきましたよね。
 

角田:はい、確か1997年にニキビ治療でたいへん高名な池野宏先生という先生が、“ニキビは活性酸素病だ”
         という発表をされたんです。
   そして、その活性酸素を除去する薬として、リン酸エステル型のビタミンC誘導体の効果を学会発表され
        ました。
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高見:ビタミンCにも色々な種類がありますけど、リン酸エステル型
   という種類のビタミンC誘導体が効果的ということですよね。

角田:そう。ビタミンC誘導体のローションを塗るだけで、肌にも 
      浸透して、ニキビも治してくれるということで、発表されていま
   した。

高見:当時、先生は大学病院にいらっしゃったと思うんですけど、大学の先生方の反応はどうだったんです
    か?

角田:まったく無視してました。(笑) 
   その発表自体、知らない先生もいらっしゃったと思います。

高見:「開業医レベルの・・・」という言葉もあるように、やはり大学の先生はどこか“自分たちの治療こそ最先端”
   という自負があるんでしょうか?ss-image62.jpg
   特に美容医療の世界では、開業医の治療の方が進んでいる
        ことも多いように思うんですが・・・。

角田:全員がそういう風に思っているわけではないと思いますよ。
   でも、私自身、そういった薬があるんだな、開業医の先生も
        頑張っていらっしゃるんだな、くらいにしか思っていなかった
        ですね。
 
高見:それで角田先生は実際に治療に使っていらっしゃったんで
        すか?
 
角田:使ってみたいとは思っていたんですけど。
    当時は私も大学病院の医師でしたので、ビタミンC誘導体をニキビの患者さんに出せる環境ではありませ
        んでしたし第一、大学のほかの先生は「なんだそれ?」って感じでしたからね。
    そういう意味でも、大学というより開業医の先生方が実際に結果を出して広まっていった治療薬だと
    思います。

高見:なるほど。でも今のニキビ治療の状況を考えると、完全にビタミンC誘導体がニキビの治療薬として
   広まっていると思いますけど・・・。

角田:そうですね。今もビタミンC誘導体への信頼性は高いですね。しっかりとエビデンスが取れていますし、
   やはり皮膚科での臨床実績も多く、治療薬として確立されていますからね。ニキビ治療以外にもシミや
   くすみ、毛穴、しわまで様々に使われていますね。

高見:なるほど。ここまでまとめますと、97年にビタミンC誘導体によるニキビ治療が発表された。
   そしてそれ以後、開業医の先生を中心としてどんどん普及していった。さらに多くの患者さんに使われて
   いく間に、ニキビ以外の毛穴やシミなどにも有効ということが分かっていったということでいいでしょうか。

角田:いいですね。分かりやすいと思います。(笑)
 
 
 
ニキビ治療について⑤「ケミカルピーリング登場!」に進むicon_arrow03_0705.gificon_arrow11_0705.gif

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2009年7月10日

ニキビ治療について(5) ~ケミカルピーリング登場!!~

高見:ありがとうございます。(笑) さらにその後は?
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角田:次に出てきたのがケミカルピーリングですね。

高見:これもどんな治療法なのか、簡単に教えてください。

角田:皮膚に化学薬品を塗ることで古くなった角質を剥がして、
         主に新陳代謝を促進する治療法です。
         きめやくすみの改善からしみ、にきび治療までさまざまな
         症状に用いられています。

高見:ニキビの場合、ピーリングによって、毛穴のつまりを解消するわけですね。

角田:そうですね。もともと欧米で行われていた治療法なんですが、日本でも2000年くらいから徐々に脚光を
   浴びてきたんです。でも、それと同時に医療機関以外、たとえばエステなどでも施術が行われて、トラブ
   ルが多発したんです。
   それで2001年に日本皮膚科学会からピーリング治療に関するガイドラインが出されたんです。

高見:トラブルから患者さんを守ることはもちろん、せっかくいい治療なのに、エステなどの誤った施術によって
   誤解を与えて普及の妨げになってしまうことも防いだんですね。

角田:そうですね。それと同時に、私たち皮膚科医は、このガイドラインを「日本皮膚科学会が正式に
   ケミカルピーリングを治療として認知した」というように受け止めたんです。
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高見:なるほど。「海外から来た怪しげな治療じゃない」と、最高権
        威の日本皮膚科学会が太鼓判を押したということにもなった
        ということですね。
   ピーリングの種類についてはどんなものがありますか?

角田:薬剤によるケミカルピーリングが主流なんですが、その中で
   も良く行われていたのはグリコール酸ピーリングです。
   次にサリチル酸マクロゴルピーリング、乳酸ピーリング、TCAピーリング(トリクロロ酢酸ピーリング)などが
   出てきました。
   それで現在は、患者さんの症状に合わせてさまざまに使い分けるようになっていますね。

高見:つまり、個々の患者さんに合わせて、濃度だけでなく、種類をも使い分けているということですね。
   このピーリング治療が出て、いったんニキビ治療は定着しましたよね。ある意味確立されたと言うか・・・。
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角田:はい。ケミカルピーリングとビタミンC誘導体ローションを
         組み合わせた治療は、ニキビ治療のスタンダードになって
         今も行われています。ピーリングによって、毛穴のつまりを
         取るだけでなく、ビタミンCがより浸透しやすくなるんですね。
 

高見:ニキビに対する光線治療も出てきましたが・・・。

角田:2004年くらいに支持された治療法ですね。
         これはアクネ菌の出す物質であるポルフィリンに特定の光を反応させて、アクネ菌を殺菌するという
         治療法ですね。
 
 
 
 
 ニキビ治療について⑥「ディフェリンゲル登場!」に進む
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ニキビについて④ 「ビタミンC誘導体登場」 に戻る
 
 
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ニキビ治療について(6) ~保険薬デフェリンゲル~

保険薬ディフェリンゲル登場 ~ニキビ治療の救世主?~

高見:それからいよいよディフェリンゲルが登場ということですが、これはどんなものなんでしょうか?
 
角田:ディフェリンゲルは2008年11月に保健薬として認可された、ビタミンA誘導体でアダバレンというものなん
   ですけど、毛穴のつまりの原因である角質を薄く剥がしてくれるんですね。
 
ss-⑤image54.jpg高見:なるほど、具体的にはどう使うんですか。

角田:このディフェリンゲルと抗菌剤を併用して治療していくんで    
        す。
   特に朝は抗菌剤、寝る前にはディフェリンゲルと抗菌剤の
        重ね塗りというように、朝晩で分けて患部に塗って使って
        いただきます。

高見:ディフェリンゲルが寝る前だけなのはなぜですか? 

角田:ディフェリンゲルはビタミンA誘導体なので紫外線に弱いんです。ですから、夜だけの外用にしていただ
   いています。

高見:ディフェリンゲルは角質を剥がすことで毛穴のつまりを解消して、毛穴にたまった皮脂をスムーズに
   排出させる。
   その結果としてニキビが快方に向かうということですね。ピーリングと同じというか・・・。

角田:そうですね。というより、ピーリング剤と考えていただいて構わないと思いますss-①-2 _image84.jpg
 

高見:そうすると、自費でしかできなかったピーリング治療が保険
       でできるようになったということですよね。
       これまでの自由診療だったピーリング治療はなくなってしまう
       可能性があるんですか?
 

角田:ええ、この薬が保険認可されたことで、これまでのケミカル
         ピーリングが少し下火になるのではないかとも言われています。
        でも、自費のピーリング治療がなくなることはないと思っています。

高見:なぜですか?

角田:そうです。やはり保険適用薬ですから、濃度を低めに設定しているんです。効きが強すぎると、トラブル
   も増えますから・・・。
   ディフェリンゲルは、主に初期のニキビに効果的なんです。それにディフェリンゲルは3ヶ月くらいを一つの
   治療期間の目安としていますから、即効性に劣るんですね。

高見:なるほど、保険薬として、より多く症状の患者さんにできるだけトラブルがなく使えるような成分処方に
   なっているということですね。
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角田:そうです。それと較べて、自由診療のピーリング剤では、
        体質や部位、症状に合わせて、ピーリング剤の種類や濃度を
        医者が独自に設定するんです。
   だから、効果も出しやすいし、治療期間を短くできるんです。
 

高見:なるほど、本来なら3ヶ月かけて治すより、2週間で治った方
        がいいですものね。
   患者さんの精神的なものもありますし、少なくとも3ヶ月間、ニキビが続くのであれば、ニキビ跡になる
   可能性も継続していくということにもなりますから・・・。

角田:そうですね。(ニキビ跡になってしまいそうな)症状の進行したニキビならば、濃度調整や薬剤の選択が
   必要になりますからね。

高見:他に注意すべき点はありますか。

角田:治療期間中は角質層が薄くなるのでUVケアをしっかりしていただくようにお伝えしています。
   それと、副作用というか、随伴症状と呼んでいますけど・・・、赤みやかさつき、痒みなどが出ることです。
   でも、よくご存じない内科などの先生は、「赤くかぶれちゃっているから止めてください」って治療をストップ
   させてしまうことがあるんです。

高見:なぜその症状がでるのか、個々の症状についてご説明いただけますか?
         理由さえ分かれば、患者さんの心配がなくなると思うので・・・。

角田:はい、一時的な炎症が起こりますので、赤みや痒みが出ます。
   乾燥については、角質がはがれていくので角質層の保湿機能が落ちますよね。皮脂の分泌も抑えられ
   ますし。それと、ひりひりした感じも出ることもあるんですけど、これは治療期間中皮膚が薄くなっているの
   で敏感になっているからです。

高見:なるほど、角質層を薄くするという治療の性質上、どれも当たり前のことなんですね。
   つまり薬が効いていると生じる症状だから、副作用ではなく随伴症状と言うんですね。
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角田:そうです。

高見:これに対してはどのような対応をすればいいのでしょうか?

角田:保湿剤を処方して、ディフェリンゲルを外用後、保湿をしてい
        ただくようにしています。
 

高見:他のピーリング治療と同じように、ディフェリンによる治療でもビタミンC誘導体のローションはセットで
   処方されていらっしゃるんですか?

角田:そうですね。ピーリングと同じように肌へのローションの浸透性が高まりますから、セットでお使いいただく
   のが理想的です。
   どうしても保険の範囲内だけでの治療をご希望される患者さんにはディフェリンゲルと抗菌剤と内服薬
   だけで治療していただいてます。
   でも、ビタミンC誘導体は活性酸素除去が主な目的で、ピーリングや抗菌剤とは処方する目的が違います
   からね。

高見:なるほど、ニキビに対する治療のアプローチもたくさんあった方がいいということですね。
   いろいろな方向からニキビを治すというか・・・。
   ただ患者さんの金銭的な問題もあるので、選択肢として ①(ピーリング、抗菌剤、ビタミンC誘導体)
   ②(ディフェリンゲル、抗菌剤、ビタミンC誘導体)③(ディフェリンゲル、抗菌剤)の3つがあるよ、ということ
   ですね。

角田:はい。そのほかに内服薬も処方しますけど、外用薬を用いたニキビ治療についてはそうなりますね。

高見:まとめますと、「ピーリンングとビタミンC誘導体」というニキビ治療の大きな骨格は2000年当時と今も
   大きくは変わっていない。
   でも2008年からピーリングに関しては保険でも治療できるようになった。
   しかし、保険適用薬という性質上、リスクの少ない低濃度のものにならざるを得なかった。
   低濃度ゆえに特に初期段階のニキビに有効で、治療期間も3ヶ月を目安としなければいけない。
   だから症状によっては、医師が個々の症状で処方する自費治療の方が有効です。ということ?

角田:そうです。わかりやすい。(笑)でも低濃度とはいえ、保険適用のピーリング剤が出たことは患者さんに
   とっては本当に朗報だと思いますね。
   特にニキビに悩む方は若い方が多いですからね。

高見:はい。それでは実際にお金はどれくらいかかるんでしょうか?
   保険のみで治療したいという場合で教えてください。

角田:保険だけなら初回は、初診料と薬代になります。3割負担ですと、約2700円です。
   あと、できればやはりピーリングはビタミンC誘導体と併用していただくことをお勧めしています

高見:少しでも早く治したいですからね。

角田:そう。またディフェリンゲルは、特に初期のニキビに有効ですので、気になったらすぐに皮膚科に行くこと
   をお勧めします。ss-①-1 _image86.jpg

高見:ありがとうございます。何事も初期治療が大切なんですね。
   早い段階で治すことがニキビを悪化させてしまって、ニキビ
        跡になってしまうことを防ぐことにつながるということですね。
   読者の方には私みたいにニキビ跡が残らないように、と思い
        ます。
   せっかくこの時代に生まれてきたんですからね。(笑)

角田:そうですね。
   「本当にちょっとしたニキビでも相談にいらしていただいて構わないんですよ」と書いておいてください。
   それと出来てしまったニキビ跡についても以前と較べればだいぶ治療できるようになったんですよ。
   ですから何事も一人で悩まずに相談に来て欲しいですね。
 
 
  
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 「ニキビ治療について⑤~ケミカルピーリング登場~」へ戻る

 


*角田先生監修のディフェリンゲル治療サイトができました。
ディフェ リンによる治療の実際について、症例写真などを交えながら解説されています。

こちらのサイトもぜひご覧ください。

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2009年7月15日

ディフェリンゲルの実際(1)~ディフェリンゲルがあまり処方されない理由~

~ディフェリンゲルがあまり処方されていない?理由について~

高見:「ディフェリンゲル実践編」としてお話しを伺いたいのですが、お願いいたします。

角田:どうぞ。いいですよ。ss-⑤image54.jpg

高見:先ず結論から伺いたいんですが、実際に多くの症例を見ら
        れて、ディフェリンゲル実際効きはいかがですか?
 
角田:非常に優秀な薬だと思います。正しい使い方をしていれば、
   すごく効果があると思 います。
   私はニキビ治療には多用しています。ですから臨床をやって
   いて実感していますね。

高見:ありがとうございます。
   まず「ディフェリンは治る」という結論から伺わないと、モーチベーションが上がりませんから・・・。(笑)
   それで早速なんですが、実際にこのお薬を私の生徒が皮膚科で処方してもらえなかったことが
   あったんです。

角田:というと?

高見:私は美容学校で講師の仕事もしているんですけど、そこの生徒がニキビで悩
んでいまして、
   近所の皮膚科に行ったらしいんです。

 角田:ええ。ss-①-3 _image85.jpg

高見:そしたら、「あなたは乾燥肌だからディフェリンは合わない」
        と言われてしまったそうなんですね。

角田:なるほど。
 
高見:それで、これは一体どういうことなんでしょう?ということなん
   ですが、乾燥肌の患者さんには使えないのでしょうか?

角田:そういうわけではありません。
   おそらく副作用に対する認識が少ないんだと思います。

高見:そうなんですか。
   副作用についてはあとでじっくり伺いますが、本来ディフェリンっていい薬なんですよね。

角田:はい、とっても。 
   2009年3月の日本皮膚科学会からざ瘡治療のガイドラインというのを発表されたんです。

高見:そうなんですか。

角田:ええ、ちょうど昨日、おとといと学会に行ってきたんです。
   学会ではすっかり「ニキビ治療=ディフェリン」という認識になっていました。

高見:それなのに患者さんには思いのほか、処方されていない?

角田:そうみたいですね。ガイドラインが出ましたからこれからすごく広まるとは思うんです。
   でも、まだ皮膚科専門医でもディフェリンを患者さんに出すのは躊躇すると言っているドクターも
   いますね。
 
高見:皮膚科専門医の先生でもですか?なぜでしょう?
②image27.jpg
角田:副作用の一つとして赤みが出たり、乾燥したりするんです。
   薬が効いて治っていく過程で起こる反応なので、副作用とい
        うよりも随伴症状という呼び方をしていますけど・・・。
   当然、患者さんはこの症状を気にされますから、診療のとき
        に相談しますよね。

高見:はい。お顔のニキビを気にして病院に行ったら、顔に別の
   症状が出たとなれば気になるでしょうね。

角田:そう。それで、これは製薬会社のMRの方に聞いたお話しなんですが、他の科の先生は随伴症状が出た
   ときに、しっかり患者さんに説明が出来ないみたいで、結果的に患者さんの評判の良くない薬というように
   ドクターは解釈してしまうそうなんです。
   それで特に皮膚科以外の先生はこれで敬遠してしまうようです。
   皮膚科の先生でさえも使わない先生がいるようですから、すごく保守的な傾向があるのかもしれません
   ね。

高見:なるほど。随伴作用が出てしまって、ドクターの方が「これはなんだ!」となっちゃって、患者さんとも
   きちんとしたラポールが築けない。結果として、あまり使いたがらなくなってしまうと・・・。

角田:そうですね。

高見:特に顔に反応が出る薬は医者も怖がって出したがらないということはありませんか。

角田:それは多いにあると思いますよ。ですから、美容皮膚科の経験がないとなかなか難しいのかもしれませ
   ん。

高見:患者さんが女性だったりするとなおさらでしょうし、何かあったら病院の評判を落とすとか、
   今はいろいろありますし・・・。

角田:たとえ一時的にでも患者さんのお顔に反応が出るような治療は医者もあまり好みませんからね。

高見:そうでしょうね。

角田:でもディフェリンの治療は一定期間使い続けることが大切なんです。
   本当はそこで「大丈夫だから」って患者さんを励まして使い続けてもらって、一緒にニキビを治していくよう
   な治療薬なんですけどね。でも、残念ながらまだまだそこまで行っていないのが現実のようですね。

高見:ありがとうございます。よく分かりました。
 
 

「ディフェリンゲルの実際②~治療の流れ~」に進む
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 ニキビ治療について⑥「ディフェリンゲル登場!」に戻る

 

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ディフェリンゲルの実際(2)~治療の流れについて~

ディフェリンゲルを使用した治療の流れについて

高見:随伴症状と呼ばれる副作用について、教えていただきたいんですけど・・・。

角田:「それぞれの随伴症状がどういうものか」ということを一つ一つ解説することも重要なんですが、   
   まず全体の治療の流れについてお話しさせていただいてもいいですか?image20.jpg

高見:はい、もちろん。

角田:たとえば、随伴症状に赤みが出るという症状があるんですね。
   この赤みが出たときに、患者さんが予期せぬハプニングが起こったっ
        てビックリしてしまうと、そこで治療をストップしてしまうことがあるんです。

高見:なるほど。だから、まず治療の大きな流れを理解していただいて、随伴
   症状はハプニングではなく、ニキビが治っていく過程の中で起こる症状で
   あるということを、事前にしっかり患者さんに伝えることが大切だという
   ことですね。

角田:そうそう。その通りなんです。
   実際、私はほとんどのニキビの患者さんにディフェリンを出しているんですね。
   それで初診の患者さんにこの随伴症状について説明しただけで、「私にはぜったい無理!」って言って
   諦めちゃう患者さんがいらっしゃるんです。
 
  高見:でも実際、そんなにすごい症状が出るわけではないですよね。
   例えば、自由診療で行うピーリングと較べたりすれば・・・。

角田:そう、ずっと低いですよ
   だから本来「そんなに恐れるほどのものでもないんですよ」っていう話なんです。
image33.jpg

高見:はい。
 
角田:それで患者さんに「この随伴症状は8割の人に起こるんだから、あなた
     に起こっても続ければ絶対に大丈夫。良くなるよ」って言って、私の言う
    ことを聞いてがんばってくれる人は治っていくし、「それでも無理!」って
     いう人は“ニキビジプシー”のようになってしまうのかなぁ、って感じていま
        す。

高見:なるほど。
治療が続かないので、色々な治療法を探してさまよって
   しまうということですね。

角田:だから、患者さんが随伴症状に慣れていない治療開始後、1~2週間は必ず来てもらうようにして、
   「必ず良くなるから」って励ましてあげで続けてもらうんです。
   そこを乗り越えたら「あ、先生、本当にきれいになりました。ありがとうございました」って、そんな治療の
   流れなんです。

高見:なるほど、つまり初期の患者さんが薬に慣れるまでの来院を増やして、そのあと症状が落ち着いて、
   患者さん自身もコントロールができるようになったら受診を減らして、継続していくということですね。

角田:そう、そんな感じです。
 
「ディフェリンゲルの実際③~随伴症状(副作用)について~」へ進むicon_arrow03_0705.gificon_arrow11_0705.gif
「ディフェリンゲルの実際①~あまり処方されない理由~」へ進む
 
 
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ディフェリンゲルの実際(3)~随伴症状(副作用)について~

ディフェリンゲルの随伴症状(副作用)について

高見:それでは、実際の各々の随伴症状について少し詳しく教えてください。

角田:主に5つあって、どれもディフェリンゲルの特長でもある表皮の角化細胞の分化の抑制が原因です。

高見:難しいですね。「表皮の角化細胞の分化の抑制」って、舌をかみそうというか・・・。(笑)
image22.jpg

角田:ごめんなさい。(笑)  もっと簡単に言うと、「表皮角質細胞
       が薄くなる」ということです。 

高見:すごく簡単になりました。(笑)
 
 

角田:ディフェリンゲルの場合、主に、①乾燥②ひりひり感③落屑(らくせつ:皮膚が剥けてくること)
   ④紅斑(赤み)⑤かゆみの5つの随伴症状が挙げられます。

高見:なるほど。それがどれくらいの割合で出現するんですか?

角田:10人中8人くらいですね。
 

高見:もともと角質細胞は皮膚の乾燥を防いで外部の刺激から体を守るためにあるわけですから、その役割を
   考えるとそれぞれが理解できます。

角田:そう。角質細胞が薄くなれば、その分水分保持力が落ちて乾燥しやすくなりますし、刺激に対して、
   かゆみやひりひり感として反応しやすくもなりますね。
   また落屑(らくせつ)といって、角質細胞がポロポロと剥がれ落ちたり、一時的な炎症によって赤みが出たり
   もします。
image09.jpg
高見:それって、どれも通常のピーリング治療の特長ですよね。

角田:そう、ですから我々、美容皮膚科医にとっては当たり前の
        ことでなんですけどね。
   従来のピーリング治療に較べれば、ずっと程度も軽いです
        し。でもピーリングの治療の経験がない先生にとっては、でき
   れば敬遠したいものなのかもしれませんね。

高見:随伴症状は全員に起こるんでしょうか?

角田:いいえ、そんなことはありませんよ。
   でも治療を始めて1~2週間で、だいたい8割の患者さんには何らかの随伴症状が出現します。
   ディフェリンを出しているガルデルマ社の製品案内書を見ると、乾燥60%、ひりひり感が50%、落屑35%、
   紅斑20%、かゆみ13%の確率で起こると発表されていますね。
   これは単独ではなく、組み合わせで出現しますので、経験上だいたい8割くらいの患者さんに出現します。

高見:そういった場合、どう対処していらっしゃいますか?

角田:出来るだけ患者さんの負担にならないように指導しています。

高見:具体的には?随伴症状に対する指導について詳しくお聞かせいただけますか?

角田:はい。それぞれの患者さんに合わせた指導をしています。
   例えば少ない面積から塗布を始めていくとか、1日おきに使用していただいたり、随伴症状が出たら
   しばらく中止して気にならなくなったらまた使っていただいたりするように説明しています。

高見:なるほど。

角田:もちろん、その分だけ効果の発現は遅くなるけど、とにかくディフェリンは使い続けることが大切ですよと
   いうことです。
   あとは保湿剤を併用していただくことですね。

高見:逆に随伴症状が出た方が治癒がはやいとか、薬が効いているってありますか?

角田:確実に薬が効いているということですから、そう言えなくもないですね。
   でも効果出るのが、早いか遅いかという差であって、まったく効果が認められないということはほとんど
   ないです
 
 

 

 

 
  ディフェリンゲルの実際④~具体的な使い方について」に進むicon_arrow03_0705.gificon_arrow11_0705.gif

 「ディフェリンゲルの実際②~治療の流れについて~」に戻る

 

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ディフェリンゲルの実際(4)~具体的な使い方~

ディフェリンゲルの具体的な使い方

高見:具体的にどのようにディフェリンを使用するか教えていただけますか?

角田:基本的にディフェリンゲルは抗菌剤とビタミンCローションを一緒に併用していただいています。
   抗菌剤には外用と内服の2タイプありますので、症状に応じて処方を変えています。
 s_kakuta270-image108.jpg
高見:というと?
 
角田:比較的重症例の患者さんにはディフェリンに内服と外用を
         併せて使用していただくこともありますし、ディフェリンと内服
   か外用のどちらか一方の抗菌剤という場合もありますね。
   それとビタミンC誘導体のローションを一緒に処方します。
 
高見:費用については?

角田:ビタミンC誘導体は保険適用外となりますので、保険適用のみであれば、ディフェリンゲルと抗菌剤の
   処方ですね。
 
高見:やっぱりビタミンC誘導体は必要ですか?
        私もC誘導体は大好きな原料なんですけど。 s_kakuta270-image107.jpg
 
角田:はい、やはりビタミンC誘導体は実績がある優れた薬ですか
       ら、ニキビの患者さんには全員にビタミンCローションの有効
        性のお話はしています。
   重症の患者さんほどいろいろなアプローチが必要ですので、
   症状に応じてお勧めはしています。 

高見:重症のニキビにはディフェリンが効かないと聞いたことが
        ありますが・・・。
 
角田:確かにガイドライン上では、炎症性の強いニキビがたくさんあったり、いわゆる膿疱といわれる強い炎症
   を持って膿んでしまったような状態ですと、ディフェリンは効果が低いとされています。
   特にそういった患者さんには保険外のピーリング剤とビタミンCローションを使用していくのがスタンダード
   ですね。
   でも保険内での治療をご希望される場合には、ディフェリンと抗菌剤は外用と内服の両方を処方していま
   す。
 s_kakuta270-image86.jpg
高見:その場合、効果はいかがですか。  
 
角田:それでもある程度効果は認められます。ただ治療期間は
         長くかかりますし、完全にきれいにするのはなかなか難しい
         ですね。
    膿疱といわれる状態、いわゆる膿んでしまっているような状
         態 まで悪化してしまうと、ニキビ跡に残りやすいんです。
   だからできる限り早く治してあげる事が必要になってきま
        す。
    そうすると、やはり効果の高い自由診療で最短距離で治す ことをお勧めしていますね。

高見:なるほど。跡になってしまうと殆どなおりづらいですからね。

        そのほかに処方する薬はありますか?

角田:はい。ほかには保湿剤ですね。
        これも保険適応の保湿クリームのヒルドイドソフトクリームとか、乳液タイプのヒルドイドローションや、
        化粧水タイプのビーソフテンローションなどを処方します。

高見:自分の持っている化粧品ではだめでなんしょうか?

角田:大丈夫ですよ。ただし、オイルフリーのゲルタイプのもの、できればノンコメドジェニックテスト済みのもの
        だといいですね。
        自分で合っている保湿剤がある場合はそちらを使っていただいても構わないです。
        もし心配なら「これ大丈夫ですか」って持ってきていただいても構いませんよ。
 
s_kakuta270-image63.jpg
高見:それは患者さんも助かると思います。
        使い方は?

角田:毎日1回、夜寝る前、洗顔後にビタミンCローションを塗布し
       ていただいて、保湿クリームとディフェリンゲルを使用して、
       最後に抗菌剤を外用していただきます。

高見:保湿クリームとディフェリンゲルの順番については?
 
 角田:ディフェリンゲルは素肌の状態で外用していただくのがベストですが、
       だいたい6割の方が乾燥しますので、その場合は保湿クリームを先に塗っていただいています。

 

 

「ディフェリンゲルの実際」は後半へ続きます。
後半では効果、さらにクリニックで処方してもらうためのコツ?を伺いました。

  

 

  ディフェリンゲルの実際⑤~「効果について」に進むicon_arrow03_0705.gificon_arrow11_0705.gif

 ディフェリンゲルの実際③~「随伴症状(副作用)について」に戻る

 

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ディフェリンゲルの実際(5)~効果について~

ディフェリンゲルの効果について~

高見:実際、どれ位で効果が出てくるんでしょうか?もちろんある程度個人差があると思いますが、
   目安をぜひ教えてください。

角田:いわゆる面ぽうという、毛穴に皮脂が詰まって炎症を起こす手前の状態ですね。
   コメドとも言って、黒ニキビとか白ニキビなんて呼ばれ方もします。
   このコメドならば1週間で明らかに減ったと分かります。1ヶ月くらいで半分以下になりますね。

高見:炎症を起こした場合、つまりニキビの場合は?

角田:ディフェリン単独だと、だいたい6週間で減少しはじめると発表されています。
   でも私の場合、抗菌剤の外用剤も併用して処方しますので、1ヶ月で効果を出しています。
   あとはビタミンC誘導体ローションの外用を加えていただければさらに効果的です。

高見:なるほど、簡単に言えばクリニックに通い始めて1ヶ月で何らかの結果が出ているということですね。

角田:そうですね。

高見:まったく同じ症状でも効果に個人差があるかと思いますが、どの程度あるんでしょうか?

角田:ディフェリンによる効果発現までの期間については多少あります。
   早く効いてくる人とゆっくり効いてくる人という意味です。
   でも同程度の症状なら、その効果に個人差があるという印象は少ないですね。
   むしろ随伴症状の出現に関しては個人差がすごくあると思います。
   赤みとか、かさつきや乾燥とかですね。

高見:治療途中でリタイアしてしまう方はいらっしゃいますか?

角田:いらっしゃいますね。だいたい100人のうち、1~2人ですが・・・。

高見:それはどんな理由ですか?

角田:やはり随伴症状がどうしても嫌でほかの治療法を探して、治療をやめてしまうんです。
 
   でもディフェリンゲルは効果の割に、副作用というか随伴症状が少ない薬なんですけどね。
   それで「当然なんですよ」って説明してもどうしても続けられないということで・・・。

高見:さっきの“ニキビジプシー”のようになってしまう?

角田:そうですね。来なくなってしまう方は、おそらく他の色々な治療を試されたりしていると思います。
   何度も言いますけど、ディフェリンは続けないと意味がない治療なんです。
   随伴症状が出るからこそ効果が出るということなので・・。

高見:もったいないですね。

角田:そう、もったいないんです。
   いい薬が出て費用も数年前よりずっと安くて、キレイになるのに。

高見:何事も楽して簡単にということはないということですね。

角田:ええ、この随伴症状についてはそうですね。
   それでもディフェリンゲルは、他の治療と較べると、効果の割に副作用が少なんですよ。
   だから患者さんには「頑張って」って励ましながら一緒に治していくようにしています。

高見:治ったあとの維持療法というか、ニキビが治まったあとはどれくらい継続すればいいんですか?

角田:基本的にはニキビが良くなってからも、1年くらいディフェリンを継続していただくことは良いことだと
   思います。

高見:それはニキビがもうない状態のお肌に塗り続けるということですか?

角田:特にニキビが出来やすい部位はみなさん、自分でご存知だと思いますのでそこを中心に続けてもらう
   ようにしていますね。

高見:ちょっと話がずれますが、できやすいというのは?

角田:普通に考えれば、皮脂の分泌が多いところですね。
   中でもニキビが繰り返しできたことによって、毛穴の構造が複雑になってしまって
   皮脂が詰まりやすくなってしまっている場所は出来やすいといえますね。

高見:なるほど、ありがとうございます。
   ちなみに続けるのはディフェリンだけでしょうか?

角田:いいえ、抗菌剤は長期間続けると耐性が出来てしまいますから、抗菌剤以外のディフェリンと
   ビタミンCローションと保湿剤になります。

高見:じゃあ、患者さんはお薬がなくなると毎月クリニックで出してもらいに来るような感じですね。

角田:そうですね。月に1回来てもらえると、薬を出すだけではなく、お肌の状態が定期的にチェックで着ます
   からね。

高見:それにだんだんとコミュニケーションも取れてきますし、色々と相談しやすくなりますね。

角田:ええ。どうしても患者さんは構えてしまいますから、じっくりとお話を伺うためにはある程度の期間が
   必要ですね。

高見:そのほかの注意事項はありますか?

角田:とても大切なんですが、特にディフェリンによる治療中は必ずUVケアを心がけていただくことですね。
   SPF15以上のものを日常生活で使用してください。

高見:特にディフェリンを使用しているときは角質層が薄くなっているからですね。

角田:そうですね。
   それと妊婦の方、授乳中の方には処方していません。
   あと12歳以下の方のお子さんには処方できません。

高見:妊娠中というのは分かるんですが、お子さんについてはなぜですが・・・。

角田:治験の問題だと思います。
   薬の認可をもらうときに12歳以下のお子さんに対する治験は行わなかった、つまり前例がないからという
   ことだと思います。

高見:なるほど。ほかには?

角田:日本国内においては36歳以上の患者さんに対する使用経験がないということで、患者さんの同意が
   必要になります。
   でも、お子さんと違って、36歳以上の患者さんについては使用経験がないということだけで安全性が
   担保されていないというわけではないので、患者さんの同意の上で私は処方しています。

高見:その場合、保険は?

角田:保険も適用されますよ。
   あとは適応が顔面のみになっています。

高見:顔以外のニキビには効果がないんですか?

角田:いいえ、そういうことではないんですが、これもさっきの治験の問題があるんだと思います。
   それとディフェリンゲルの濃度設定が低すぎるということもあると思いますね。
   たとえば背中の皮膚はお顔の皮膚よりも厚いですから。
   その分、薬としての効果が低くなるということもあるかと思います。

高見:なるほど。よく分かりました。
 
 

ディフェリンゲルの実際⑥「処方してもらうには? ニキビ治療薬の今後について」icon_arrow03_0705.gificon_arrow11_0705.gifディフェリンゲルの実際④「具体的な使い方」

 

 

 

ディフェリンゲルの実際(6)~処方してもらうには~今後について~

「どうすれば、ディフェリンゲルをすんなり処方してもらえるか?」~

高見:そろそろ最後になりますが、「どうすれば、ディフェリンゲルをすんなり処方してもらえるか?」ということを
   教えてください。

角田:他所のクリニックのことはよく分からないんですけど、どうなんでしょうね。
   保険薬ですから全国に行き渡っていると思いますし、病院になくても処方箋を書いてもらえば出して
   もらえるわけですからね。
   そんなにお願いできないものかしら・・・?

高見:そうですね。
   患者側から「この薬を出してくれ」というと、何か嫌な顔されるんじゃないかって、思っちゃうんです。

角田:そうですか?私は全然言ってもらって大丈夫ですけどね。
   もちろん、もっとその人に合う薬があったり、適応じゃない場合は、はっきりとご説明しますけど。

高見:じゃあ、皆さん角田先生のところへ行ってください。ということで・・・(笑)

角田:はい、大丈夫ですよ。診ますよ。(笑)
   たとえば、いろいろな副作用があるのは知っていますということを担当の先生に伝えればいいんじゃない
   かしら。

高見:というと?

角田:始めの方でも話しましたけど、あまり処方したがらない先生は、患者さんの顔に赤みやカサツキなどが
   出てくるのを嫌がるんだと思うんですね。クレームというか、患者さんがビックリするんじゃないかって。
   だから、それはもう承知の上ですってことを担当医に話せば、きっと先生も出してくれると思いますよ。

高見:なるほど、ありがとうございます。それでダメなら病院を変えるとか・・・。

角田:そうですね。一番、間違いないのは美容皮膚科を併設している皮膚科に行くことかもしれませんね。
   経験値も高いですし、随伴症状の理解もあるはずですから。

高見:そうですね。でも“美容”ってつくクリニックは余計なお金がかかるんじゃないかって・・・。
   なんか私、さっきから絡んでいるみたいですね。(笑)

角田:いいえ。(笑)
   それなら皮膚科/美容皮膚科って両方標榜しているクリニックへ行けばいいと思いますよ。
   そういうところなら、美容以外の保険の患者さんもたくさん来ているし、お顔の治療の経験値も高いです
   から。

高見:なるほど。納得いたしました。

角田:でもこれからディフェリンがどんどん使われていくのは間違いないと思います。
   日本皮膚科学会でも使用が推奨されていますからね。
   そうすると、皮膚科全体の経験値が上がりますから、ドクターももっと気軽に処方するようになると思いま
   すね。
   個人的にもいい薬なんでどんどん広まって欲しいですね。



今後のニキビ治療の見通しについて
 

高見:最後になにか今後のニキビ治療の見通しというか、新しい話題はありますか?

角田:そうですねぇ~、抗菌剤でダラシンゲルというのがあるんですけど、これよりもっと効果のあるダラシン
    ローションが1~2年以内に、保険薬として認可されるようですね。
    さらにこのダラシンローションにニキビに効く成分が加わるという噂も出ています。

高見:ダラシンゲルと何か違うんですか?

角田:ゲルよりローションの方が浸透してよく効きますね。
   だから、一部のニキビ専門クリニックでは、院内で作って自由診療のお薬として患者さんに処方している
   ところもありますね。

高見:それが保険でも出していただけるようになるということですね。
   ますますニキビ治療が受診しやすく効果的になっていくわけですね。
   角田先生、ありがとうございました。今回も楽しかったです。

角田:こちらこそありがとうございました。
 
 
 
 
特別編 角田先生×伊藤悦子先生×高見太 「ニキビが気になる方のメイク方法」に進む

 

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ディフェリンゲルの実際⑤~「効果について」に戻る

 

*角田先生監修のディフェリンゲル治療サイトができました。
ディフェリンによる治療の実際について、症例写真などを交えながら解説されています。

こちらのサイトもぜひご覧ください。

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2009年7月16日

ニキビが気になる方のメイク方法

 

今回は特別企画として、「ニキビが気になる方のメイク方法」について (美容皮膚科医 角田美英先生)、(メイクアップアーティスト 伊藤悦子先生)にお話を伺いました。                      それぞれのお立場からご意見を伺いましたが、実生活では、医学的に正しいことすべてをすべて実行できるわけではありません。                                                  皮膚科的にもニキビの方はメイク禁止という風潮が最近変わってきているようです。             また、プロのメイクの方は周囲の視線より、ご本人の視線(意識)を気にされるというお話しはたいへん参考になりました。その辺りを踏まえ、いかにニキビを悪化させないようにメイクアップをするかについて伺いました。

 

高見:ニキビの方のメイク方法について、角田先生とメイクの伊藤先生にお話を伺いたいんですが・・・。

 
角田:よろしくお願いします。
 
 
伊藤:よろしくお願いします。
 
 
 高見:それでは、それぞれの見地からお話し
   を伺って参りたいと思いますが、まず
   皮膚科のドクターの立場からニキビの
   方のメイク方法についてのご意見を伺っ
   てよろしいですか?

 
 
角田:はい、ニキビという疾患だけで考えれば、メイクはニキビを悪化させるので「ニキビのある方、
    出来やすい方は、なるべくお化粧はしないように」って言う考え方が基本ですね。
 
高見:メイクアップ化粧品は基本、油分で出来ていますからね。
 
角田:そう。ですけど、ここ3年くらいで学会でも考え方がガラッと変わってきたんですよ。
image37.jpg
 高見:変わったと言うと?

角田:ニキビの方はメイク禁止ということではなく、「ニキビ用メイ 
        ク」を学んでいただいて、比較的ニキビを悪化させない化粧
        品で積極的にお化粧してもいいんじゃないですかって・・・。
 
 高見:それはなぜですか?

角田:ひとつに社会的な背景があります。 image03.jpg
   今の時代、女性が毎日すっぴんだけで過ごすのは現実的に
        不可能ですから。 
   そんな生活環境で、「お化粧禁止」なんてすると、それだけで
        患者さんの心理的、精神的ストレスになってしまいます。
   そうした中でニキビを悪化させないメイクを積極的にして
   もっらて、少しでもニキビの悩みを軽減しようということが理由
        です。
 
高見:なるほど、ありがとうございます。   image58.jpg
   ニキビに化粧は禁物と言っても、それ自体、現実的ではない
        し、「化粧禁止」ということ自体が患者さんにとっては大きな 
    ストレスや悩みの種になるということですね。
 
角田:そうなんですよ。
 

高見:先ほど、「ニキビ用メイク」と言う言葉がありましたが、
   具体的にどんなメイクでしょうか?
 
角田:「ニキビ用メイク」というのは、ベースを薄く、アイラインや
   口紅などのポイントメイクは濃くして、ニキビに目がいかないように他を強調するメイク方法です。

高見:なるほど。そうすると今度は実践編になりますね。image56.jpg
   伊藤先生、この「ニキビ用メイク」に関して、具体的にこんな
   風にメイクをすればいいというようなことがあれば、教えて
   いただけますか。
  
伊藤:はい。先ほど、“ニキビに目がいかないようにする”というお話
        しがありま したけど、周囲の人の目だけではなくて、ご自分
   の目がいくかどうかということも大切だと思うんです。

高見:と言うと?
 image47.jpg
 
伊藤:ニキビのある部分に、カバーも何もしないと明らかにそこばかりに目が
        いってしまって、表情が変わってしまうんです。
   そうすると、その人の本来の良い表情が減ってしまうんですよ。
 
高見:なるほど。
 
伊藤:私の場合、コンシーラーを使うことも多いいんですね。 
   もちろん、ニキビの度合いにもよりますけど・・・。
   確かにコンシーラーは油分が多いので、できれば使わないほうがいいと
   は思いますが、ニキビばかりを気にされているようであればimage52.jpg
   コンシーラーでカバーしてしまいます。
       それだけで良い表情が引き出せるんです。
 
高見:現場で実際にメイクのお仕事をされていると、なかなか理想
        通りには出来ないこともありますよね。
   芸能人の方でテレビや雑誌の撮影ならば、当然、ライトメイク
        というわけにもいかないですし。
   それに一般の方がプロのメイクさんにメイクしていただくという
        ことimage48.jpg自体、結婚式とかパーティーとか、特別なときですもの
   ね。
        そういうときにニキビができてれば、自分が一番気になってし
        まいますよね。
 
伊藤:そうなんです。それでストレスもずいぶん軽減されると思い
        ますし・・・。モデルさんの表情も変わってくるんですよ。 
   他には目元や口元のポイントメイクでニキビ以外を目立たせ
    ることもします。

角田:目元や唇はニキビができにくいですから、しっかりとメイクできますからね。

伊藤:はい。ポイントメイクで他の部分を目立たせるだけでも、その方のお気持ちまで変わるのが分かります。

高見:なるほど、現場で活躍されているプロならではお話ですね。
 
角田:ベースメイクの色についてはどうですか?
        ニキビの赤みを隠すのにグリーン系のベースが良いという風に、普段、患者さんにお話していますが・・・。

伊藤:そうですね。お顔の赤みは補色であるグリーン系の
化粧下地やパウダーを使用して周辺の肌と調和させ
   ます。
       でも、赤みを気にしている方がご自分でメイクされると、たくさんつけ過ぎてしまって、かえって毛穴が
   目立ったりしてしまう場合もあります。
   ただグリーン系で色味的な補正は出来ますので、その辺りを注意していただけばよいと思います。

 
角田:実際にお仕事でメイクしていて、ニキビに悩む方って多いですか?image46.jpg

伊藤:はい、多いと思います。それが1個でも10個でもその方の悩みの重さっ
        て一緒だと思うんです。
   でも私たちは、お医者さんのような専門的な知識でのお話しは出来ない
        ので、できればあまりメイクをしない方が良いですけど・・・っていう話を
        前提にして、今みたいな具体的にニキビを目立たなくするメイクの方法
       についての話になってしまいますね。 

高見:なるほど。最後に角田先生からニキビの方の化粧品の選びについて
   伺えますか?

角田:そうですね。ニキビ用化粧品については、まず毛穴をふさがないことが大切ですね。

    具体的には、ノンコメドジェニックの製品を使うとか、油性成分の含有量が少ないもの、できればオイル
    フリーのものが理想ですね。そういった基礎化粧品やメイクアップ化粧品を使っていただけばいいと思い
    ます。 
image45.jpg
高見:UVケアについてはいかがですか。
     
角田:紫外線はニキビを悪化させますし、現在、ニキビ治療をして 
        いる方はピーリング剤などで紫外線に対して敏感になってい
        る場合が多いいんです。ですから紫外線対策はとっても大切
       です。
    UVケアは日常生活用なら敏感肌用のものでSPF15くらいの
        ものを目安にしていただければと思います。

高見:なるほど。
皮膚科の先生とプロのメイクアップアーティストの方に
   それぞれのお立場から貴重なお話を伺えたと思います。image55.jpg
         角田先生、伊藤先生、どうもありがとうございました。

角田:ありがとうございました。

伊藤:ありがとうございました。
 
 
 
 
 
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*角田先生監修のディフェリンゲル治療サイトができました。
ディ フェ リンによる治療の実際について、症例写真などを交えながら解説されています。

こちらのサイトもぜひご覧ください。
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2009年7月22日

女性の育毛治療について(1)

育毛治療について
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高見:育毛治療について伺いたいのですが、よろしいでしょうか? 
 
角田:はい、いいですよ。 

高見:このサイトをご覧になっている方のほとんどが女性ですので、
        今回は特に女性の育毛治療について教えてください。

角田:はい。

高見:先生はアデランスの顧問でいらして、育毛治療もご専門でやって
       いらっしゃるわけですが、なぜ育毛治療の必要性をお感じになったんですか。

角田:はじめに順天堂大学の皮膚科に育毛外来がありまして、そちらでずっと外来を担当していたんですね。
       順天堂大学の育毛外来が日本で一番歴史が古いんですよ。ですからいろいろと勉強になりました。

高見:そうなんですか。
 

角田:ええ、その後、大学病院の皮膚科を辞めて、いわゆる美容image76.jpg
      皮膚科で診療を始めたときに、美容医療に育毛治療も入っ 
    ているって言うことを実感したんです。
         毎日たくさんの患者さんを診ていて、すごく多くの人が髪の 
         悩みを持っているって・・・。
         お顔のアンチエイジング治療って、しみやシワを取るだけじゃ
         ない、女性にとって薄毛も深刻な悩みなんだなって思ったん
    です。

高見:具体的にかくた皮膚科クリニックでは、どのように診察していらっしゃるんでしょうか?

角田:もちろん、しっかり施術できるようにシャンプー台などの設備は完備してありますけど、それ以外は通常
   外来と一緒ですよ。
   育毛外来という呼び方だと育毛専門、育毛だけという色が強くなってしまうので、取材などをいただいた
   ときは、いつも育毛にも強い皮膚科クリニックという感じで紹介していただいています。

高見:もったいないような気もするんですが・・・・。第一人者といっても良いほどの実績もお持ちなのに。

角田:ありがとうございます。
   でも、育毛専門のクリニックというと、それだけで患者さんの敷居が高くなってしまうと思うんですね。
   そういうものではなく、もっと身近に育毛治療を受けていただきたいんです。
   しみやシワの治療はもちろん、湿疹やかぶれを診てもらうついでに、ちょっと髪の相談もするみたい
   な・・・。

高見:なるほど。確かに髪の毛のことはデリケートと言うか、非常に相談しづらいですよね。

image79.jpg       医者に相談するのも勇気ときっかけが要ると思います。
        病気の相談というよりも、自分の悩みを打ち明けるみたいで、
        恥ずかしいというか、バツが悪いと言うか・・・。

角田:そうですね。なかなか人に言いづらいことですよね。
   でも医者からすれば、脱毛症も立派な病気なんですよ。
   それに私は何千何万と診てきていますから、なんとも思わな
   いですよ。だから一人で悩まずに本当に気軽に相談してほし
   いと思っています。

高見:そうですか。でも患者さんって、診察室ではなんとなく気が引けてしまうものなんですよね。

角田:最近は、診察の終わりに「先生、最後にちょっと聞きたいんですけど・・・」って、言ってきてくださる
   患者さんが多くなりましたよ。

高見:そうなんですか。それはやはり育毛薬のCMの影響でしょうか。
    やっぱり男性の方が多いんですか?

角田:比率は同じくらいですね。
   ああいったCMで患者さんの意識が変わってきていると言うのはあると思いますよ。
   薄毛も病院で診てもらえるんだ、病院で治せるんだって。  
   でも男性よりも女性の方が深刻なんです。

高見:女性の場合は、もともと薄毛のイメージが少ないだけにそうなのかもしれませんね。
   男性の場合、だいたいみんな年取れば、多かれ少なかれ髪は減っていくものだと思っていますからね。
   それに特に女性の場合、おしゃれも楽しめなくなってしまうからですか。

角田:そうですね。
 
 
 
 
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女性の育毛治療について(2)~女性の脱毛症について~

女性の脱毛症について

高見:ここでは女性の脱毛症について伺いたいのですが、先ず女性の脱毛症の特長については?
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角田:男性の脱毛症の多くは額の生え際が後退していくのに対し
        て、女性の脱毛症は、びまん性脱毛症といって頭頂部から
        全体に髪が薄くなってくるんです。

高見:原因は?

角田:主にホルモンの影響が大きいですね。ですから閉経前後の
        患者さんが多い病気なんです。
        でも、最近は特に30代の患者さんが増えてきていると言う実感があります。

高見:女性の社会進出とともに、薄毛もだんだん低年齢化しているということですか?

角田:そう、ストレスや生活習慣の乱れが原因とされていますね。
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高見:ずばり結論から伺いますが、これは治せるんでしょうか?
 
角田:はい。かなりの確率で改善できます。いまは本当にいい薬
       が出ていますからね。

高見:どのような状態なら相談してくださいといった目安みたいな
       ものってありますか?

角田:少しでも悩みがあったり、自覚症状がある場合は取りあえずご相談いただきたいですね。

高見:いい薬があるとおっしゃっていましたけど、爆笑問題がやっているテレビCMのお薬ですか?

角田:いいえ。それはプロペシアという薬なんですけど、あれは催奇形性と言って胎児に悪影響を与える
        副作用があります。ですから、基本的に男性用の薬になります。特に妊娠の可能性がある女性には
        絶対禁忌の薬になります。

高見:つまり妊婦の方はダメと言うこと?

角田:いいえ、妊婦の方だけではなく、未婚でも既婚でもこれから妊娠する可能性が少しでもある方には
        処方しません。

高見:なるほど。それでは女性にはどのような薬を投薬するんですか?

角田:飲み薬としてはロニテンというミノキシジルが成分の薬を処方します。
        外用剤としては、主にロゲインという育毛剤を出しています。

高見:ロゲインと言うと、薬局で販売されているリアップという薬と同じですか?
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角田:成分は一緒ですが濃度が違います。
        薬局でだれでも購入できる薬の場合はリスクを減らしていま
        すから。

高見:リスクと言うと?

角田:2%の濃度のミノキシジル外用が女性の脱毛症では
勧めら
        れているのですが、それより濃度が高すぎるとかぶれてし
        まったり、頭以外の部位に毛が生えてくる多毛症になるなどがあります。
        薬局で購入できる薬は1%のミノキシジルで、効果は弱いものとなっています。
 
 
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2009年7月23日

女性の育毛治療について(3)~育毛メソセラピーとハーグ療法~

育毛治療について~育毛メソセラピーとハーグ療法~
 image75.jpg
高見:処置としてはどんなものがあるんでしょうか。

角田:育毛メソセラピーと言う処置があります。
 
高見:メソセラピーというのはどんな治療なんですか?

角田:メソセラピーでは、薬剤を皮下に直接注射していく治療法
        です。
        痩身治療に行われている脂肪融解注射が有名ですが、育毛メソセラピーの場合は、薬剤を気になる部分
   へ注射していきます。

高見:どれくらい打つんですか?

角田:皮下注射の回数は施術範囲によります。目安として1cm間隔で頭皮皮下に直接注射します。
   3ヶ月間、毎週来院していただくか、1ヶ月に2回来院いただいて、これを半年続けていただくと大抵は
   変化を実感いただけます。

高見:具体的にはどのように変わるんですか?

角田:特に多いのは髪にコシやハリがでてきたという方が多いです。
   さらにやせた髪が太くなったり、新毛が生えてきますので、その結果、薄毛の悩みも解消します。

高見:痛みはどうですか?

角田:注射ですから、当然痛みはありますよ。
   でも、できるだけ患者さんが痛みを感じないように、超極細の針で、麻酔や冷却することを併用して痛みを
   軽減しながら施術しています。

高見:なるほど。費用については?

角田:12回の施術でおおよそ20万円くらいです。
 
 
ハーグ療法について
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高見:次に最近、流行のハーグ療法について教えてください。
 
角田:毛髪のHARG療法ですね。
   今とても注目しています。これはヒトの脂肪幹細胞で先の育毛メソセラ
        ピーを行います。
   非常に効果が高いと言われていて、最近取り入れるクリニックが増え
       ている治療法です。

高見:角田先生のクリニックでは?

角田:私のクリニックではまだ採用していません。
   新しい治療法でエビデンスが確立されていないので、私はもう少し自分なりに調べてみようと様子を見て
   います。

高見:これは植毛とは違うんですか?後頭部の毛根を前頭部に移植する手術があると聞いたことがあります
   けど・・・。
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角田:自身の毛根を移植する自毛移植とは違います。
   ハーグ療法は健康なドナーの脂肪細胞を培養して、幹細胞を
        抽出したものを使用しています。
   この幹細胞には発毛に有効な成長因子がたくさん含まれて
        いることが知られていて、
   これを頭皮の皮下に注射していくんです。実際に非常に高い
        効果をあげているという報告があります。

高見:自分自身の脂肪細胞ではないんですよね。感染やアレルギーの心配はないんでしょうか?

角田:幹細胞は滅菌処理してありますから、感染症の心配はありません。
   またアレルギーのもとになる抗原性もあらかじめ失活してありますので、アレルギーの心配もありませ
   ん。
image78.jpg
高見:そのほかの副作用はありますか?

角田:今のところ、特に報告されていませんね。

高見:今のところというと・・・?
 

角田:まだ新しい治療法なので。絶対的な症例数が少ないと言う  
        ことです。
   将来、もっともっと多くの方がこの施術を受けるようになったことで、新たに副作用の報告がなされる可能
   性もまったくのゼロではないので・・・。   

高見:なるほど、分かりました。ところで費用はどれくらいかかりますか?
   先生のクリニックでは施術されていないとのことでしたので、もし相場みたいなものがあれば教えてくだ
   さい。

角田:一般的に1回に15万円くらいが相場ですね。それで4~6ヶ月の間に4~6回の治療が必要です。

高見:というと、だいたい60万円から90万円。
   通常のメソセラピーの20万円よりずっと高く感じてしまいますが、それでだいたいどれくらいで生えてくる
   んですか?

角田:だいたい1ヶ月くらいから効果が出はじめてくると言います。
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高見:6回の治療の後は?

角田:さらにその後、2ヶ月ごとに1回の治療が必要になります。

高見:それは永遠に?
 

角田:そうですね。ただ新しい治療法なので、これで生えた新毛が
   治療をやめた後どうなるかについてのデータがまだ少ないのが現実です。
        恐らく効果を持続させるためには、継続する必要があると思います。

高見:治療をやめてしまうと、元に戻ってしまうので定期的に通わなければならないとなると、これは不謹慎な
   言い方かもしれませんが、経営的にはとても良い治療メニューですよね。

角田:そうですね。だからこそ私はしっかりしたエビデンスが確立して、自分自身で確信を持てるまで導入しな
   いつもりです。

高見:なるほど。こういう治療って通常の美容クリニックでは先を争うように導入する傾向があると思います。
   美容医療の場合、早い者勝ちみたいな部分が大きいですから・・・。『当院が日本初!』みたいな・・・。

角田:そうですね。でも育毛治療に限らず、これまでにもこういった治療がいつの間にか廃れていった例もあり
   ますからね。私はあくまでもじっくりと判断しようと思っています。
   それにハーグ療法の手技自体も特別なものはないので、いつでも始められますから。
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高見:かくた皮膚科クリニックの見通しはどうでしょうか。

角田:そうですね。今は自分なりの見識を高めていると言うか、
        論文を探したり、実際にハーグ療法を行っている医療機関に
     見学に行ったりして確認中ですね。
        とても感触はいいですよ。
   でも一応、前向きに検討中としておいてください。(笑)
 
 
 
「女性の育毛治療について」おわり
  
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