女性の疾病研究室トップ皮膚科医 角田美英先生 > 皮膚科医 角田美英先生: 2009年8月

2009年8月14日

医者になったわけ ~お父様の突然死~

医者になったわけ ~お父様の突然死~

高見:先生が医者になられた経緯について教えていただきたいのですが?
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角田:はい。私が15のときに父が原因不明の突然死したことが
        きっかけなんです。
       病理解剖もしていただいたんですけど、結局何も分からずに
       死因不明のまま心不全という診断が付きました。

高見:はい。

角田:私はその分からないという事実がすごいショックで・・・。
        「今の医学でも分からないなんていうことがあるんだ」って。
       それで父が亡くなった理由を知りたい、分かりたいという気持ちから医者になろうと決心したんです。

高見:そうだったんですか。
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角田:はい。でも、父が46歳で働き盛りのときだったので、高校も
   そのまま在学できるのかというくらいの状況に
なりまして、
      医者になるなら学費の安くて通学できる国立大学しかないと
    思って、 がんばりました。

高見:通学圏内の国立医学部というとかなり限られますよね。
          超難関ばかりですね。

角田:ええ、もうとにかく猛勉強しました。
         絶対浪人できない状況でしたし、最終的には奨学金をいただけるくらいまで頑張りました。

高見:それで大学を卒業されてからは?

角田:はい。心臓血管外科というところで研修し、最終的に心カテ部門*のある内科に入局しました。(*心臓
        カテーテル部門)でも実際に入局してみると、主に糖尿病の患者さんを治療する代謝内科を担当することに
        なりまして・・・・。 
        それで皮膚科と連携してチームで治療をすることが多かったんです。

高見:それで皮膚科にご興味を持ったということ?

角田:はい。それで順天堂大学の皮膚科に再入局しました。

高見:そうすると、お父様がお亡くなりになられた件はご自身の中で解決されたんですか?
   
角田:自分も医師になって、医療の現場で働いてうちに、父の死を自然に受け入れていくことができるように
        なりました。
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高見:どうしてですか?

角田:いろいろな勉強や経験をつんでいくうちに、逆に世の中は
        分からないことだらけなんだって知ったんです。
        例えば、医学であれば、人間の体や病気の全部が解明され
        ているわけではなく、私たちはその一部だけを研究しているに
        過ぎないんだな、と知ったんです。

高見:なるほど。
「科学で解き明かせないものなどない」と思っていたのが、実はまだまだ未知のことだらけだと
        気が付いたと?

角田:そう、それで医学生から医者になる過程で、世の中のすべてに答えがあるわけではないということを
        受け入れようと思ったんですね。
        そうしたら、同時に父の死を受け入れることが出来たんですよ。
        分からないということもあり得るんだなと。

高見:それで皮膚科に行こうと?

角田:そうです。それでこれからは私自身が本当に興味のある道を進もうと思ったんです。

高見:なるほど。とっても深い話ですね。よく分かりました。
         順天堂大学の皮膚科ではどんなことをされていたんですか?

角田:たくさん研究もしていましたし、皮膚科外来も病棟も担当していました。
        特に女性としてはじめて皮膚科病棟を担当した医師だったんです。

高見:皮膚科外来ではどんな診察をしていたんですか?

角田:いわゆる一般皮膚科で治療する病気すべてです。13年間いましたから・・・。
          他には脱毛症の治療も多かったです。
         順天堂は大学病院として初めて育毛外来を設置した病院なんですよ。
 
 
 
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美容皮膚科と一般皮膚科の違い  ~自由診療とは?~

美容皮膚科と一般皮膚科の違い  ~自由診療とは?~

高見:そのあと、美容皮膚科の世界に飛び込まれたということですが、まず一般皮膚
sskakuta-④image90.jpg 科と美容皮膚科の違いに
         ついて教えていただけますか。 
 
角田:基本的に一般皮膚科は主に保険診療で治せる病気の治療
        をしています。
        美容皮膚科の場合、病気というよりも美容的な側面の強い
        疾患を治療します。この場合、ほとんどが保険外診療になり
        ます。
       保険外診療の場合は、保険診療と違って各医院によって治療
       費が異なります。
       もちろん、すべてがきっちり分かれているわけではなくて、一般にも美容にも共通する疾患もあります。
        たとえば、ニキビのお話でご説明したとおり、治療方法や出せる薬が違うんです。

高見:なるほど。でも大学病院で13年も皮膚科診療に従事していた先生が、新たに美容に進むって珍しくない
        ですか?

角田:そうですね。私くらいかもしれません。たいていは卒後数年で美容皮膚科のクリニックへ就職したり、
         5~6年在籍して専門医をとったら、自分で一般皮膚科を開業される先生が多いですからね。
         大学を辞めるとき、オーベン*に「角田、どうしたんだ、金儲けに走ったのか!」なんて
言われま
         し た。(笑)  (*オーベン:指導医のこと)

高見:それでも美容皮膚科にご興味をもたれた理由は?

角田:保険制度の中では、ある診断に対する治療内容と処方薬はほぼ決まっているんです。
         ですから、それ以上の治療をしてあげたくてもできないんです。そこに私はずっと閉塞感を感じていたん
         ですね。

高見:「この病名にはこの処置とこの薬」とパターンが決められているということですね。
         そこに選択肢がほとんどない・・・。

角田:そうなんです。それでちょうどその頃、美容皮膚科というジャンルが台頭してきたんですよ。
         90年代の終わりくらいで、私はまだ大学にいたんですけど、「こんなところにまだ私の知らない新しい
         知識がたくさんあったんだ!」って。
         たとえば、先ほどの「ビタミンC誘導体によるニキビ治療」についての発表とか・・・。

高見:なるほど、それで新たに美容皮膚科にご興味を持たれたということですね。
        でも美容皮膚科って、一般皮膚科診療をしていた先生にとっては、またゼロからのスタートという部分も
        あったと思うのですが、不安のようなものはなかったんですか?

角田:いいえ、不安は全然。ワクワク感というか、楽しいという気持ちしかなかったですね。

sskakuta-⑦image28.jpg       専門医として臨床を続けてきたキャリアもありましたし・・。
         むしろ、自分の治療の世界がどんどん広がっていくことに
         すごい喜びを感じていましたね、もちろんこれは今でもそうで
         すけど。

高見:それで大学をお辞めになって、美容皮膚科クリニックで
          勤務医として4年間働いたということですね。

角田:はい。でも週のうち半分は一般皮膚科でも働いていました。

高見:それはなぜですか。一般皮膚科の治療も忘れないため?

角田:もちろんそれもありますけど、私は皮膚科専門医として美容皮膚科をやりたかったんです。
         つまり、一般皮膚科の延長上に美容皮膚科があるというか・・・・。
        そもそも一般皮膚科の治療に保険では出来ない診療を取り入れることで選択肢を持たせたいと思ったん
        です。
        ですから、皮膚科医としての私の原点は、いつまでも一般皮膚科なんです。
 
 
 
  

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美容医療はお金儲けか?

美容医療はお金儲けか?
 
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高見:なるほど。でも通常、一般皮膚科の先生は美容の先生を
   必要以上に敵対視 というか、軽視していませんか。さっきの
   「カクタ!金儲けに走ったか!」みたいな・・・。
 

角田:はい、そういう一面は確かにあると思います。
   やはり美容の場合、どこか売り上げ至上主義的な見方もされ
   ますし、そういった風潮があることは少なからず認めざるを得
   ないと思うんですね。
   実際、一部の先生がそういうイメージを作り上げてしまっているということもありますからね。

高見:なるほど。でもたくさんの患者さんが美容医療で救われているの
も事実だと思うんです。

角田:もちろんです。
   でも私自身にも美容だけでは医者じゃなくなるという気持ちがあるんです。

高見:というと?

角田:もちろん、必ずしもお金儲けが悪いというわけではないんです。
   正しい医療行為の結果としてお金が入ってくるのは当たり前のことだし、むしろ健全だと思います。
   ただ本来の目的が患者さんを治すこと、喜んでいただくことであることを忘れてしまったら、私は医者で
   なくなると思っています。

高見:一言で言えば、医者がお金儲けのみに走ってはいけないということですか?

角田:そうですね。それに私は皮膚科専門医として、美容皮膚科にすごい希望を感じているんですよ。sskakuta-⑥image104.jpg

高見:希望ですか、具体的にはどのような・・・。

角田:美容皮膚科の世界は日進月歩でどんどん新しい治療法が
         確立されているんです。
         その新しい治療法を取捨選択しながら取り入れていきたいん
         ですね。
 

高見:なるほど、専門医としての経験や知識をベースに、新しい治療法を美容だけでなく、一般治療にも活用
          していくということですね。

角田:はい。でも新しい治療法だからといって、すぐにそれに飛びつくような結果オーライの診療もしたくないん
         です。

高見:
特に美容医療については、確かに結果オーライ的な部分がないとは言えないですよね。
        次々に出てくる新しい治療法についてエビデンスを確認しながら、それらを選択していくということですか?
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角田:そうです。あらかじめしっかりした医学的根拠を確認して、
       それに基づく美容皮膚科診療をしたいと言った方が、分かりや
       すいかも知れません。
 

高見:つまり、新しい治療法について、それが本当に患者さんに
       メリットがあるのか、メリットだけではなく、デメリットやリスクに
      ついてもしっかり見定めながら取り入れていくという事ですね。

角田:はい。選択する治療法にエビデンスが確立されていることは大前提なんです。
   当たり前のことですけど、医療と名が付く限り、美容でもまず第一に結果が求められます。
   そこがエステなどと違うところだと思うんです。

高見:つまり、美容医療はイメージや雰囲気でなんとかなるような世界ではない、もっとシビアなものだという
   ことですね。

角田:そうです。私は専門医として患者さんに結果を出してあげたいと思うんです。
   そうすれば患者さんはもちろん、自分にとっても本当に嬉しいことですから。
 
 
 

 
 
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アンチエイジング治療とは?

アンチエイジング治療とは?

高見:アンチエイジング治療についての先生の考え方について教えてください。

角田:普通は美容皮膚科のドクターというと、女性ならば若くてきれいな女医さんがなるというイメージがありま
          すよね。でも私は40歳から美容皮膚科を始めたんです。

高見:はい。
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角田:40代の女性って「女性としての輝きが失われていく」って
           いう不安がすごくあるんですよ。
    ちょうど自分自身も老化しているということを意識し始めた
     頃だったんですね。シワが増えたなぁ~とか・・・・。
    そういった中で若くなる治療は朗報だと思ったんです。

高見:なるほど。

角田:特に私が勤務した美容皮膚科は私と同年代の患者さんがとても多かったんですよ。
    そうした患者さんの悩みを聞いていくうちに私は医者としてこの人たちを助けてあげたい、元気づけて
    あげたいと思ったんです。

    そのためにはアンチエイジング治療が必要だと思ったんです。
    だから私はたとえ効率が悪くても、患者さんのお話を聞きながら、一緒になって治療をしていくことを
    心がけています。

高見:なるほど。先生のお話を伺っていると、医療に対して非常に硬派なお考えが伝わってきます。
    骨太、と言うか・・・、男前というか・・・。(笑)

角田:ありがとうございます。(笑)
 


『「断る勇気」 ~美容医療に携わる医師に大切なこと~』に続く

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「断る勇気」 ~美容医療に携わる医師に大切なこと~

「断る勇気」 ~美容医療に携わる医師に大切なこと~

高見:では美容医療に携わる医師にとって、大切なことは何だと思いますか?
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角田:私は美容医療には断る勇気が必要だと思います。

高見:断る勇気?

角田:はい。美容医療で効果が実感できると、だんだんと自分が
    見えなくなっていってしまうことがあるんです。

高見:たとえば?具体的にはどんなことですか。

角田:たとえば、ヒアルロン酸注入という治療があって、文字通り、顔にヒアルロン酸を注射して顔の造形を
    若返らせるんです。

高見:いわゆるプチ整形ですよね。

角田:そう、これで効果を実感するともっともっとお顔を変えたいとか、要求がどんどん広がっていって、
    際限がなくなってしまうんです。もちろん、すべての患者さんというわけではないですけどね。
    たとえば鼻筋をもっともっと高くしたいとか・・・。
⑦image01.jpg
高見:実際にはこれ以上やると不自然になるくらいなのに?

角田:そう。そういう患者さんには、「もうこれ以上、あなたには必要
          ないですよ」って、はっきり伝えてあげる義務があると思って
          います。


高見:でも高さは主観が入りますよね。患者さんと先生の主観は当然異なるわけですし・・・。

角田:そうですね。でも、あくまでも医療ですから、私がその方を患者さんとして受け持たせていただく以上、
    主治医として自分の主観をお伝えする義務があると思っています。
    それに治療を繰り返すうちに、患者さんの主観がずれてくることもありますしね。

高見:なるほど。でも経営的には「いいお客さん」ということになるのかもしれませんよね。

image19_.JPG   実際、「なんでもあなたのお望み通りにできますよ」ということをウリに
    している美容クリニックも少なくありませんし・・・。
    他所でそういう対応を受けてきた患者さんからは、納得していただけな
    いこともあると思いますが、いかがですか。

角田:そうですね。
    でも明らかにご自分の事を客観視できなくなってしまっている患者さん
    にはこれ以上の処置は必要ないとお伝えします。

高見:はっきりと?

角田:ええ、たとえ嫌われてしまっても、来なくなってしまっても、です。
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高見:はい。

角田:私のやっているのは美容といってもあくまでも医療であっ
         て、エステサロンとは違うわけですから・・・。

高見:なるほど。その通りだと思います。やっぱり先生はビシッと
          芯が通っていますね。(笑)
     患者さんから嫌われても断ってくれる先生がいるというのは患者さんにとってはありがたいし、信頼でき
     ることだと私は思います。
 
 

「アンチエイジングについての考え方」に続く

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アンチエイジングについての考え方

アンチエイジングについての考え方

角田:逆に高見先生はアンチエイジングの化粧品を作られている立場としてアンチエイジングをどういう風に
    お考えですか?
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高見:わたしですか?
     私は41歳になりますので、折り返し地点の41歳の自分が
     今感じていることしかお話できないんですけど・・・。

角田:はい。


高見:もちろん若さを保つことは楽しいことだし、素晴らしいことだと思うんです。
          だれしも「若いね」って言われれば嬉しいじゃないですか。
          逆に、見た目もそうですけど、ちょっとした名前がパッと出てこなかったりすると、衰えというか年齢を感じ
          て嫌な気分になります。
          でもさっきのプチ整形のお話ではないですけど、若さに対して必要以上に執着しちゃいけないと私は思っ
         ています。
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角田:なるほど。
 
高見:だって、それはイコール自分自身を否定することになるん
          じゃないかって思うんですね。

角田:うん、うん。その通りです。

高見:年を取るということは、自身の老化や衰えを受け入れていく過程だと、私は思っているんです。
         それが人が年を重ねて成熟するということなんじゃないかと思うんです。
         心身ともに健康的に年を取っていくというか・・・。

角田:なるほど。

高見:でも、だからといってアンチエイジングということを決して否定もせず、逆に肯定と言うか、老化していく
          恐怖心を必要以上に煽ったりすることもなく、毎日を少しでも楽しく豊かに過ごしていけるような製品を
          ご提供していきたいといつも考えています。
         また、結果としてそれが心身ともに若々しくいられることにつながっていくんじゃないかと・・・・。

角田:そうですね。すばらしい。(拍手) 高見先生もなかなか骨太ですよ。(笑)image23_.JPG
 
高見:いやぁ。(笑) 演説してしまいましたね。(笑)
          それと、きっとこういうことって答えがあるようなものでもない
           と思うんです。人それぞれですし・・・。

角田:そうかもしれませんね。よく分かりますよ。


高見:かくた皮膚科クリニックを今後どんな病院にしていきたいと思っていらっしゃいますか?

角田:できるだけ患者さんのご希望に合ったことをやっていきたいと思っています。
          もちろん、それはなんでもやりますということではなく、エビデンスがしっかりあるものをご提供していく
          という前提の上ですけど。




 

「角田先生からのメッセージ」に続く

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角田先生からのメッセージ

角田先生からのメッセージ

高見:最後に読者の皆様にメッセージをお願いします。

角田:何かあったときはとにかく一人で悩まないでほしいということを伝えたいです。
          特に若いときは若いときなりの色々な悩みがあると思うんです。でも一人で抱え込まないで、誰かに相談
          して欲しいんです。

高見:もう少し具体的に伺ってもいいですか?
  
 角田:私も思春期のときには自分の体のことについて一人で 悩んだことがあって、明るく生活できなかった            ことがあったimage29_.JPGんですね。
          でも自分自身が医者になってみて、「あの時に医者に相談
            していれば、もっと明るく過ごせたなぁ」と実感するんです。
     他にも20代、30代、40代と年を重ねていく過程に、「これっ
      てどうなのかしら」って悩むことがあったんです。
     私は医者ですから体のことは自分で解決できましたが、
     若いときに限らず、一人で悩まないで欲しいですね。
 
高見:それは裏を返せば、どんな悩みもどこかに解決策がありま
           すよということでしょうか?
⑥image06.jpg
角田:悩むことを気持ちの問題、その人の捉え方次第と考えば
    究極的にはそうだと思います。
    でも実際問題として、解決できないこと、今現在、分からな
    いこともあるんです。

     だから、残念なんですけど、全部がその人の望むような 形     で解決できるわけではないんです。
          私の場合、父の死で実感したんですけど、今の医学でも分
       からないことはあるんですよ。
          でも、少なくとも今、何が分かっていて、何が分かっていないのかということは知ることが出来ますよね。

高見:例えば、体のことであれば、医師に相談すれば何がどこまで解決できるかということがはっきりすると?

角田:そうですね。年齢、またはその人の人生のステージによっても悩みは違うと思います。
         若い頃にはにきびのことや毛の多さ、脇などの体臭に関すること、中年期にはシミやシワ、老年期には
         皮膚のたるみや老人斑などが悩みとなるかと思いますが、医師に相談すればその解決の引き出しが
         多く、様々な選択肢がアドバイスできると思います。
  
高見:はい。
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角田:また、解決できないということを知ることも一つの解決になる
          と思うんです。だって今分からないことを悩んでもしょうがな

         いじゃないですか。
          「いま、分かっていることはこういったことなんだ」と知ること  

         だけで悩みを軽くしてくれると思うんですね。
          だから、一人で悩まずに、専門家であったり、人生の先輩や
          ご両親であったり、お友達でもいいから、誰かに相談して欲
          しいんです。

高見:なるほど。
         それに直接解決できない問題や今すぐ解決できないこともいつの間にか問題ですらなくなりますよね。
         たとえば、10代の頃の悩みが、30、40歳になってみると、その悩み自体、全然たいした問題ではなかっ
         たということは絶対にある。
         もっと言えば、今悩んでいることを無理に解決しようとしなくても半年で消えてしまうことだってあると思う
         んです。
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角田:そう。もしその悩みがたとえ解決できなかったとしても、
          誰かに相談することで、そんなに時間を待たなくても決して
          大きな問題じゃなかったということに気が付くこともあるんで
           すよって。
ですから、「一人で悩まないでください」って、
           お伝えしたいです。

高見:よく分かりました。本当によいお話を聞かせていただきまして、ありがとうございました。

角田:こちらこそありがとうございました。とても楽しい時間でした。

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これで角田先生との対談は終了となります。
角田先生には折に触れ、皮膚のこと、治療のことなどを教えていただいております。
大学の後輩の私に対して、どんなときでも私が恐縮してしまうほど、ていねいに接してくださります。
今回の対談の中で、そんな角田先生のお人柄が少しでもお伝えできればと思っています。
 


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